かけがえのない一瞬

三輪亮介の日常ブログです。ここでは仕事の近況・日々の想いなどを綴りたいと思います。

目には見えない、大切な“なにか”

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『コハク八剣伝〜虹の桜の舞う空に2021〜』2021年11月14日(日)千秋楽

2021年11月14日(日)柏市児童センターミュージカル『コハク八剣伝〜虹の桜の舞う空に2021〜』が無事、終演を迎えた。と、同時に、20年続いたこのミュージカル活動もまた、静かにゆっくりと幕を下ろすこととなった。

 

時代は変わりつつある。パンフレットの前書きには、このように書かせてもらった。

 

僕らは、今、時代と時代をつなぐ時代を生きています。
「こんな時代だから」変わるもの、「こんな時代でも」変わらないもの。

こんなときでも、ミュージカルをやる意味ってなんだろう。
お客さんを集める意味ってなんだろう。
人に伝えたいものってなんだろう。人に伝わるものってなんだろう。
いったい僕らは何を作っているんだろう。
それはミュージカルじゃない、ミュージカルを通した“なにか”。
今日この日を迎えるにあたって、
僕らは、そういう“なにか”を、
一人一人、“たしかなもの”として、この胸に感じています。

目には見えない 大切な“なにか”
この公演を観に来てくれたみんなの胸に、どうか、どうか、届きますように。

〜パンフレット前書きより

 

「友情」「居場所」「熱」「勇気」「決断」「愛」…

答えのない命題に、子どもたちも、大人も、みんなで一生懸命考えながら練習を重ねた。声を重ねた。気持ちを重ねた。伝えたいものは、目には見えないものばかりだ。でも、僕らは目に見える形でお客さんに向かって表現をしていく。じゃあ、どうすればいい?どうしたら伝わる?考え続けた。

「どうかどうか」と強く願いながらアクトをする。歌う。踊る。最後はそれしかない。そして、それが自分自身だけでなく、みんなが一つの方向へ願ったとき、きっと“流星”のように見ている人の胸に届く。そんな瞬間を僕は自分の人生の中で何度も見てきた。だから、今回も変わらずに、僕はその最後の瞬間を信じ続けることができた。

 

「最後だから・・」じゃない。

最後じゃなくても、いつもこんな気持ちで臨んでいきたい。お客さんにとっては、最後だろうがなんだろうが何も関係はない。

この瞬間が終わるときに、涙が出てくる。それは、いつもそうであってほしい。

このメンバーでいること。この日が過ぎていくこと。この瞬間が過ぎていくこと。

いつも、これが、この瞬間が、最後なのだから。

 

そして、そんな瞬間は、これからも作っていけるんだってことを忘れないでほしい。

僕らがその気になれば、いつだって作っていける。

そのために大切なことを、僕らはもう知っているはず。

 

たくさん迷惑をかけてごめんね。

たくさんたくさん応えてくれてありがとう。

貴重な時間を割いて会場に足を運んでくれてありがとう。

僕らが情熱を傾けたものを最後まで見届けてくれてありがとう。

いつも抱え切れないくらいの「ごめんね」と「ありがとう」を、みんなへ。

 

さあ、次は何をしようか。