6月25日『白雪姫2023』公演終了
午前:豊四季台児童センター、午後:しこだ児童センターと、「1日2公演」という初めての試みだったけど、 僕らキャラバンメンバー全員、すごく充実した1日を過ごさせてもらいました!お忙しい中、足を運んでくださったお客さんたち、また、サポートしてくださった児童センターの職員の皆さんに感謝感謝です!!!ありがとうございました!!
うまくいったところ、行かなかったところ、たくさんあるのだけれど(いつのときも必ずあるのだけれど)、すごく“手応え”を感じた公演だった。
「王子様のキス=真実の愛」?
「王子様のキス」によって眠りから覚める『白雪姫』。だけど、僕は、物語の中で王子様と白雪姫の関係性がそこまで描かれていないのにもかかわらず、「王子様のキス」だけで白雪姫が目を覚めすという図式に、ずっと違和感があった。
それを「真実の愛」と言われても、なんだか嘘臭く感じてしまう。
それよりも、白雪姫のために行動した小人たちや、動物たちの想いの方が、白雪姫にとってよっぽど「愛」だったのではないか。
じゃあ、「愛」って、一体、どんなものだろう。
それが、僕の演出の起点だった。
「愛って、どんなもの?」
劇中の台詞は、そのままお客さんに投げかけたかったものだ。
子どもを傍に、一緒に考えてほしかった。
「愛するということは・・」
に続く、キャストたちの台詞は、台本で用意したものではない。役者たちが、自分自身で考えてきたものだ。
出てきた言葉は、とても日常的なものが多かった。
「一緒にご飯を食べること」「みんなでおしゃべりをすること」「寂しさに寄り添うこと」・・
一人ひとり違う。正解はない。
でも、そこには共通して、自分だけではない、「誰か」がいる。
目指していた“手応え”
お客さんの反応や感想の中で、テーマが“伝わった”実感があった。
一緒になって考えてくれた。誰かの家で、余韻になれた。
それだけで、僕らの公演には意味があった。
その“手応え”は、スタッフやキャストの公演後の表情からも、確かなものとして感じられた。本番だけの興奮じゃない。練習の中で積み上げてきた“熱量”が、きちんと冷めずにお客さんの胸に届けられた。その余熱がまだ僕らの中にあった。
公演後、お客さんの中で「次回、ぜひ一緒にやってみたいです!」という声が上がった。今まで走ってきた僕らの背中が、少し認められたような気がした。
みんな、お疲れさま。
たくさん練習してくれてありがとう。
たくさん考えてくれてありがとう。
来春に向けて、大きな脚本を描きたい。
みんなが集まりたくなるような物語だ。
見たい景色がある。
一緒にみよう。