2017-10-06 遠くで聴いた花火 散文詩 花火の音を 遥か彼方の惑星の爆発のように 遠くでそれを聴いている 毎年同じように迎える日でも 毎年違う顔で人々は見つめている 僕もまた僕のままでいることは難しい 隣にいた人は今年も隣にいるだろうか あのときの気持ちは今もまだ胸の中で温かいだろうか 人は折に同じ場所に立つ 前に進んだのだろうか 戻ってきたのだろうか 夜空にふわりと花が咲いて 少し遅れて僕らに音が届けられるように 答えはきっと 今届けられることはない