かけがえのない一瞬

三輪亮介の日常ブログです。ここでは仕事の近況・日々の想いなどを綴りたいと思います。

CHACK展~創造のゆくえ~

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CHACK展~創造のゆくえ~

昨夜は、親友に誘われて、通称・CHACKの、初の個展に行ってきました。
ギャラリーは、音楽仲間である知り合いのクラブを貸し切り、30点のアクリル画をレイアウトしたもの。とても温かみのある個展でした。僕もCHACKと会うのは初めてだったのですが、噂通りの芸術家肌!絵は独学だという彼の作風は、自由そのもの。 
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かわいく、ポップな絵からは、CHACKの純真さが一目で伝わってくる気がしました。ギターや、バスが出てくるところからは、彼のモチーフや、創作の源が伺えます。くっきりとした輪郭線や、かわいらしくデフォルメされた人物・動物画が洗練されています。一方、下記のような抽象画も描けちゃうんですね。すごい!!
個人的には、この2点がとても気に入りました。

(1)一寸先は闇
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(2)愛
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線の律動感がとてもよく出ているな、と思いました。筆先に感情が乗っている感じ!
こういう作品って、計算とかよりも感情が上回るから、比較的短時間でできる。本人も、何が出来上がるか、分からないままキャンバスに向かうわけです。だから出来上がったものを、具体的に「何」とは、言葉では説明できないことが多いんだけど、そのとき抱いた唯一無二の感情が、すべて包含されている。
いや~、なんか無性に何か描きたくなりました!

Freedom

CHACKと会ってみて、感じたことは、「自由」でいることの素晴らしさ。
たぶん、本人にとっては、アメリカンポップカルチャーとか、キュビズムとか、ルソーとか、そんなの関係なくて、ただ、気分によって描いている。その気分=感動を、大切にしている気がする。それをアウトプットするのが、絵画だったり、音楽だったり、詩だったり、時には釣りなのかもしれない。
自由でいいじゃないか。楽しむことが一番重要なんだ!そんな声が、どの作品からも聞こえてくるようだった。

僕は、芸術家肌ではない。
それは、専門に入って、間もなく感じたものだった。
外界の「目的」があって存在する絵と、作家自身の世界観を貫く絵とでは、性質が全然違う。
舞台美術は須らく前者であり、マンガの多くも後者になりえることは少ない。
そして、ワークフローを比べた場合でも、僕は前者の方が体質に合っていると感じる。

昔はよく、芸術肌の人に出会うと、やたらうらやましかったものだ。
自分にないものを持っている。それは、世間一般の枠組みを一切はずれた、「自由」。
それを持って生きるには、日本はとても生きにくい国だと思うし、時代もそれを難しくしている。
そんな中でも、芸術家は生まれ、そして、描く。

同じ絵を描く人間として、是非とも描き続けて行ってほしいと思う。
そして、僕も、描き続けようと思った。

そんな夜だった。

~関連サイト~
●CHACKのブログ「CHACKの珍遊記
CHACKのホームページ