かけがえのない一瞬

三輪亮介の日常ブログです。ここでは仕事の近況・日々の想いなどを綴りたいと思います。

あたたかい雪③

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ペン入れ完了

いつもより時間がかかってしまいました。背景を凝り過ぎてしまったのが、原因だと思います(~_~;)

昔から、風景を描くのが好きでした。小学6年の写生のとき、廊下の階段に座って、窓からの家並みをひたすら描いていた記憶があります。みんながコスモスや橋など、構図を取りやすいモチーフを選んでいたのに対して、一人、窓から見えるただの風景を選びました。
毎日、下校のとき、昇降口に向かって階段を下りて行くと、そこで思わず、駆け足をゆるめる。階段に向けられた視線を、水平まで戻す。止まる。一瞬。眼前から遠くまで続く家並み。夕焼けに染まった一色の風景。
そしてまた、友だちを追いかけて階段を駆け下りて行く。

夕焼けのシーンを描いているとき、ふと、あのときのことが思い浮かびました。マンガだから、もちろん白黒の画面なんだけど、部屋の窓からの夕陽が、原稿を染めていたからかもしれません。

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「たとえば、一年間で自分がなしたことを考える。そのたった80倍のことしかできない。
一生はせいぜい三万日だ。たったの千カ月だ。
病気や事故で、もっと短くなる可能性もかなり高い。
生きていても、なにもできない時間や期間があるだろう。
いったい、自分は何ができるのか?」
「子供なのに、そんなことを考えました?」
「僕は考えた。もう、そればかりを考えていたよ」

森博嗣『λに歯がない』より―
 
最近、時間が惜しくてしょうがない。残された時間は、あまりにも少ない。
20代のときにできることと、30代でできることは違うだろう。それは体力的なこともあるし、感受性に影響されるものもあるだろう。今、頑張りどきな気がする(>_<)

僕の場合、何かを成すことが、重要なんじゃない。それは目安でしかない。
生きている実感を、得ることが大切なのだと思う。たとえば、40歳のときに20代の頃、何を想って生きていたか忘れていたくない。連続性を感じたい。自分の人生の中で、何に情熱を傾けてきたか。この3年は、それをまた一から築く時間だったような気がする。