かけがえのない一瞬

三輪亮介の日常ブログです。ここでは仕事の近況・日々の想いなどを綴りたいと思います。

あたたかい雪②

あたたかい雪 下書き1
下描き完了

通常、作業に入ると、集中力をかなり維持できます。というより、ノルマを決めると、その達成に向かって夢中になれるんです。ネームと違って、絵は、時間と手間をかければかけるほど、出来が良くなります。苦労する甲斐があるというもの。
しかし、うまく描けないときは本当に描けない。結局、ググったり、写真を撮りに行ったりして、素材を集めます。それでも、ドンピシャの写真なんかほとんどないので、あくまでディテールの参考に留まるんですが。。。

表情を豊かに

前作の『Heart's Knock』から気を付けていること。それが、「表情の豊かさ」です。
従来の僕の絵柄だと、どうしても表情を出すのが難しかった。それをタッチを変えることで、人物の表情にバリエーションを持たせています。具体的に言うと、「目」。瞳孔の位置、瞳の輪郭、角度。今回は、あらゆるシーンにおいて常に変化をもたせています。この調整が本当に難しくて、1mm、1度の単位で表情はぐっと変わってしまうんです。
徐々に慣れて、スピードがつくといいなぁって思います。
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世界は一つじゃない

絵を描いていると、1日があっと言う間に過ぎる。
外が快晴でも、嵐でも、僕は僕の部屋で1日を回る。
ふと、世界から取り残されたような気になる。

同年代のあいつらは、どのように今日という日を重ねているだろう。
月曜の雨に憂鬱な気持ちを抱いているだろうか。
時計を見て、お昼休みを待ち遠しくしているかもしれない。
でも、彼らの日々は、一様に見えるようで、実は一つとして同じ重なり方はしていない。

みんな同じだ。

同じ時代を生きながら、それぞれの違う世界を見ている。

世界は一つじゃない。

この物語は、それをまだ知らない頃のお話。
そんな気がする。